巴という世界中に古くから存在する紋様
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世界中に存在する巴という紋様
巴紋は起源がはっきりとしない文様ですが、世界中に存在している文様でありその渦巻状の紋様はアジア圏だけでも多くの種類があります。
水の渦巻く様子を紋様化している説がありますが、日本でも「雲巴」のような雲をモチーフにした巴紋もあるので一概には言えないようです。
日本では平安時代後期から服装などに用いられるようになったとされ、その後は瓦の装飾など建築にも広く刻まれるようになりました。
雷様の背負っている太鼓に巴紋が描かれているのをご覧になったことがあると思います。
西洋で見る巴紋
西洋での巴紋はケルト系の装飾に古くから見られます。
現代でもリバイバルを繰り返しクッションの刺繡にも巴紋と同様の渦巻状の紋様が見られます。
渦巻状の紋様をすべて巴紋とみなすわけではありませんが、水の流れの抽象化や生命の動きを抽象化したものが巴紋の発祥であるとするならば、呼び方はどうあれ同系統のデザインであると言えます。
ケルトの渦巻き模様はコンパスを用いて数学的に描かれているため、より細かく精緻な文様が多く見られます。