シュロの木や葉が装飾のモチーフになった由来と意味
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生命力の象徴として神聖視されたシュロの木
シュロは古代オリエントの各地の地域において食料や建材として貴重な資源であり、乾燥した気候に耐え大きく生育することから生命力の象徴として、「生命の樹」や「聖なる樹木」と呼ばれました。
非常に有用であることと葉の形が太陽から放たれる光の筋のように見えることから王族の威光を示す植物とされ、宮殿の柱頭装飾や壁画に多く用いられています。
古くから存在する植物モチーフは基本的にすべて生命力を象徴するモチーフです。
シュロのまっすぐ伸びた葉は勝利の象徴
柱頭装飾などのモチーフで使用される場合葉っぱが曲がって表現されることが多いシュロの木の葉ですが、実際に見てみると葉っぱ真っすぐにぴんと伸びています。
古代ローマ帝国では競技の商社に与えられた勝利の象徴であり、キリスト教でも市に対する勝利として殉教者とともに絵画に描かれています。
世界の交流から地域性の高いモチーフになったシュロ
世界各地の交流が盛んになることで、シュロの木はオリエントの雰囲気を表すモチーフとして壁紙や方々の建築装飾として用いられるようになりました。
宗教的な意味合いを持って部屋の装飾として使用する方は現在は少なくなっているかと思いますが、アカンサスと同じように古代から続いて一般に浸透したモチーフの一つです。