聖樹という神の世界とのつながりを表すモチーフの意味と由来
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神の世界とのつながりを表す聖なる存在
大昔から樹木はその存在自体が神秘的なものであり、聖なる存在として認識されてきました。
世界の東西を問わず神話や宗教において重要な役割を果たしてきました。
ゲームや漫画、小説の中で特に有名なものは北欧神話に登場するユグドラシルであり世界の中心またはその根幹とされています。
またキリスト教の神話の中にも聖樹が存在し、アダムとイヴが食べた知恵の実をつけたのが聖樹の一つである知恵の樹です。
もう一つの聖樹としてよく知られているのが、アニメ新世紀エヴァンゲリオンのオープニングなどでも登場する生命の樹。
どちらもエデンの園に生えているとされています。
モチーフとしての表現では知恵の樹はリンゴの樹として描かれ、生命の樹はオリーブやシュロ、ブドウなどで描かれます。
聖樹としてオリーブは「平和」、シュロは「勝利」、ブドウは「キリスト」を象徴します。
聖なる存在から繁栄を示すモチーフへ
樹木は聖なる存在であることから、一族の歴史を示す家系図として用いられています。
映画「ハリーポッター」に登場するシリウス・ブラックの自宅の壁にまさしく聖樹をモチーフとした家系図がデザインされています。
聖樹モチーフの家系図はその一族の系統と正当性を示すために用いられるので、「聖28一族」という作中の一族の正当性に信仰を持つブラック家にふさわしいデザインと言えるでしょう。
日本においては家系図として用いられることはありませんが、繁栄や豊かな実り(生命)を意味するという点では同様に用いられると言えるでしょう。