メアンダー模様の概要

メアンダー(Meander)模様は、直線と直角を繰り返し組み合わせた連続的な幾何学文様で、ギリシャ文様の代表格として知られます。
別名「ギリシャキー」「グリークフレット」とも呼ばれ、主に古代ギリシャの建築、陶器、モザイク装飾に広く用いられました。
名前の由来と意味
名称の由来は、トルコを流れる曲がりくねったマイアンドロス川(現・メンデレス川)から。
模様が蛇行する川のように途切れることなく続くことから、永遠」「生命の循環」「結束」を象徴するとされます。
歴史的背景
- 紀元前8世紀頃:幾何学様式期のギリシャ陶器で多用
- 古代ローマ:床のモザイクや壁面装飾に採用
- 中世以降:ルネサンス期の建築や額縁、金銀細工に復活
- 現代:ジュエリーやファッションのボーダー柄として人気
デザインの特徴
- 直線と直角のみで構成される規則的パターン
- 単純に見えて、回転・反転・連続のアレンジが多彩
- 複数の線を平行に組み合わせることで立体感や重厚感が増す
メアンダー模様の使われ方
- 建築装飾:柱頭や壁の縁取り
- 工芸品:銀器・陶器の縁飾り
- ジュエリー:指輪やバングルの彫刻模様
- テキスタイル:帯やスカーフのボーダーデザイン
まとめ
メアンダー模様は、古代から現代まで「永遠」「調和」「連続性」を象徴し、人々を魅了し続けてきました。
直線の美しさと歴史的背景をあわせ持つこの文様は、普遍的な品格を添えることができる文様として愛されています。